水泳競泳選手における世界の舞台へ羽ばたくまでの道のり

競泳選手の大会の種類は、まず市町村や各都道府県単位で行われる記録会があります。それぞれの大会で、各種目ごとに必要な標準タイムが設定してあり、選手はその標準タイムを突破した種目にエントリーすることができます。大会の標準タイムを突破していない選手は、各地域で行われる小規模の大会等で標準タイムを突破しないといけません。

  

次に、市町村や都道府県の大会、日本選手権水泳競技大会などで全国大会への標準タイムを突破した選手は、その後に行われる全国大会に出場できる権利が与えられます。

全国大会の標準タイムは、市町村や都道府県などで行われる大会とは雲泥の差があり、例を出すと日本選手権水泳競技大会での50mの自由形では男子で23秒12、女子で26秒18という厳しい標準タイムとなっています。

日本選手権水泳競技大会は毎年4月に約一週間の期間で行われ、全国から各種目の標準タイムを突破した30人~50人程の選手が出場します。その中で国内の順位を争います。また、オリンピックや世界選手権といった国際大会の選手選考も、主にこの大会で行われます。

国際大会の選考方法は、日本選手権水泳競技大会の午前中に行われる予選レースを出場選手は全員泳ぎ、その中の上位16名が午後に行われる準決勝レースに臨むことができます。その後、準決勝レースでタイムの速い上位8名により、次に日の午後に行われる決勝レースで国際大会の標準タイムを切った上位2名が選考されます。(※400m以上の種目は予選・決勝のみ)

最も大切なのは、決勝レースまで勝ち上がることです。予選レースや準決勝レースがいくら好記録に泳いでも、世界新記録を出しても、決勝レースでその力を発揮しなければ選考されないのです。

この決勝の舞台で自分が出せる最高のパフォーマンスをする為に、前回のコラムで紹介した大会期間中のコンディショニングがとても重要という事がお分かりいただけるかと思います。

さらに国際大会の標準タイムは全国大会よりもさらに厳しいものとなり、50m自由形では男子で21秒77、女子で24秒46。これらの標準タイムの設定は国際大会の決勝ライン、遅くても準決勝に勝ち上がれる程のタイムとなっており、国際大会の選考が行われる日本選手権水泳競技大会では優勝をしても標準タイムを突破していないと出場の権利が与えられません。逆に、レベルの高い種目では標準タイムを3人突破していても2人までしか権利が得られないのです。ですので、国際大会の選考を通過して日本選手権水泳競技大会で優勝して日本一になっても、涙を流し悔しがる選手や、2位でも大喜びをし、うれし涙を流す選手がいたりと、会場でしか味わえない独特の雰囲気が漂う大会でもあります。

日本選手権水泳競技大会は、一年に一度しかない大会の決勝の舞台です。この大会にピークを合わせ、自分の実力を最大に発揮しなければ勝ち上がれないのです。

さらにその先には本番ともいえる国際大会が待ち受けています。想像はできると思いますが、さらにレベルが大幅に上がる国際大会では、より厳しい戦いが繰り広げられます。

その様子については今後のコラムにてご紹介させていただきます。

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