【精神科医が解説】コロナ禍以降は5人に2人は不眠症!?脳疲労の回復方法を解説

コロナ禍以降は5人に2人が不眠症に悩まされるという調査結果があります。さらに、コロナ禍以前もすでに日本人の5人に1人が不眠に悩まされていたのです。
コロナ禍以前の不眠症の原因として考えられるのが、仕事上の悩みや不安による脳疲労です。本記事は不眠症に関するアンケート結果とともに、睡眠と関係が深い脳疲労について解説します。不眠症で悩んでいる方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
不眠症とは睡眠障害が1ヶ月以上続く状態
不眠症とは、次のような睡眠障害が1ヶ月以上続く状態です。
・寝つきが悪い
・就寝中に途中で目が覚める
・早朝に目が覚める
・寝た気がしない
日中の倦怠感や集中力低下にも繋がり、日常生活や仕事のパフォーマンスが大きく低下します。不眠の原因は、ストレスや生活習慣の乱れ、薬の副作用などさまざまです。
また、睡眠を取ることに固執するあまり、眠れないことにストレスを感じ、それが不眠症の原因となる悪循環に陥ることもあります。とくに現代は不眠に悩む日本人は多く、5人に1人に不眠の症状があると言われてます。
日本人の5人に1人は不眠の症状がある
厚生労働省が平成26年に行った睡眠の状況に関する調査によると、日本人の20%が不眠の悩みを抱えていることがわかりました。調査対象5,432世帯における、各年代別の睡眠を取れていない人の割合は次の通りです。(注1)
グラフからは、40代が最も睡眠を取れていないことがわかります。40代というと、社会的にも責任ある地位に付いたり、管理職のポストを任される世代です。そのため、業績や成績、評価に対する不安や悩みによる精神的ストレスを抱え、睡眠障害になる人も多いのではないでしょうか。
また、一般企業では退職年齢にあたる60代になると、睡眠障害の悩む人の割合が一気に減少しています。退職後に仕事上のストレスがなくなったことで、睡眠障害も解消されたと推測できます。このことから、睡眠障害と仕事上の精神状態は繋がりが強いと言えます。
睡眠障害を解決するには仕事上の不安やストレスを、いかにケアするのかがポイントです。(注1)参考:「平成26年国民健康・栄養学調査結果の概要」厚生労働省
コロナ禍以降は5人に2人が不眠で悩んでいる
コロナ化によって自宅から出られなかったり、将来が不安になったりしてストレスを抱えて不眠になる人も多いと言われています。不眠の症状をサポートする漢方薬を販売するクラシエ薬品株式会社が行ったアンケートによると、コロナ禍においては5人に2人が不眠の症状で悩んでいるようです。(注2)
中でも睡眠の途中で目が覚める人の割合が、72.4%と最も高い結果となりました。コロナ禍において、先行きが見えない不安により途中で目が覚めてしまう人が多いことが推測できます。
コロナ禍の不安によるストレスをうまくケアすれば、不眠の解消に繋がるのではないでしょうか。ストレスをうまくケアするには、脳疲労を回復させることが欠かせません。次に脳疲労の回復について解説します。
(注2)参考:「コロナ不眠」!?コロナ禍における不眠の実態調査」クラシエ薬品株式会社(2021年2月18日)
不眠症には脳疲労の回復が重要
不眠を解消するには脳疲労を回復させて、ストレスケアをするのがおすすめです。ここでは、脳疲労と不眠の関係について説明します。
■脳疲労とは
脳疲労とは脳が疲れて正常に働かなくなった状態です。たとえば、不安を抱えると人は脳が疲労すると言われています。不安とは常に同じことをぐるぐると考え込んでしまう状態。考えるためには多くの情報を処理する必要があり、脳が疲れてしまうのです。
■不眠と脳疲労の関係
脳疲労が蓄積すると、なかなか寝つけなかったり、頻繁に目が覚めたりする睡眠障害が起こりやすいといわれています。脳疲労で不眠になる理由は、脳の一部である前頭前野の働きが悪くなることで、自律神経が乱れるからです。
自律神経が乱れると、睡眠中にうまくリラックスできなくなり、不眠になります。そのため、脳疲労を回復させると睡眠障害の解消も期待できるのです。次に脳疲労を回復させる方法をご紹介します。
脳疲労を回復させるには?
脳疲労を回復させるには、次の取り組みがおすすめです。
・脳への血流の改善
・脳神経細胞の再生による脳の活性化
・副交感神経を優位にしてリラックス
脳は疲労すると血流が低下して、脳神経細胞にもダメージを受けます。そのため、脳疲労を回復させるには脳の血流を改善した上で、脳神経細胞を再生させる必要があるのです。
脳を休息させて睡眠の質を高めよう
不眠症とは睡眠障害が1ヶ月以上続く状態です。ビジネスパーソンを中心に、仕事上の悩みや不安を抱え、不眠症になる人も多いと考えられます。
とくに最近は、コロナ禍の影響もあり、5人に2人が不眠に悩まされています。不眠の症状を解決するには、脳疲労の回復がおすすめです。脳の血流を改善して、脳神経細胞を再生させると脳疲労の回復も期待できます。
脳疲労を回復させるには、ブレインパークの「脳眠」や「整脳」といった施術プログラムがおすすめ。睡眠の質を高め不眠症を解決したい方は、ぜひ一度お試しください。

精神科医
スポーツメンタルアドバイザー
産業医、健康スポーツ医
1990年2月28日生まれ。スマートクリニック他都内および静岡の精神科クリニックで勤務。メンタルやストレスに関する治療を得意分野とし、疲労や更年期の悩みに関して幹細胞上清液を中心とした治療を行う。精神科医として常勤する傍ら、横浜FC・北海道コンサドーレ札幌アカデミー世代のメンタルアドバイザー、レアル・マドリード・ファンデーション・フットボールアカデミーのメンタル育成の普及について積極的に取り組む。パラリンピック競技種目である視覚障がい者5人制サッカー日本代表の元メンタルアドバイザー。東邦大学医学部卒。著書「スポーツ精神科医が教える日常で活かせるスポーツメンタル」(法研)